外国為替相場の先行き

為替相場は変動しないに越したことはありません。変動しない方がはるかにビジネスがやりやすいからです。にもかかわらず各国通貨が変動制に移行したのは、各国の経済力バランスに不均衡が生じ、固定相場制を守り切れなくなってしまったからです。またムリに守ろうとすると、外貨の流出(赤字国の場合)や過剰流動性(黒字国の場合)などの弊害が生じるようになってしまったからです。したがって、各国通貨の関係に落ち着きが生まれ、相場観が安定してくると、たとえ、ゆるい形であっても固定相場制に近い形に復帰しようという空気が出てくるのは当然です。ただ現実の問題として、変動相場制に移行してから十年以上も過ぎ、世界各国の経済も変動相場を前提にした態勢になっています。ターゲット・ゾーンもワイダーバンドも、議論としては何回もむし返されていますが、簡単に実現できるような情勢ではありません。何よりも資本移動が自由になり、デリバティブ(金融派生商品)が発達したことで、マーケットが金融当局を圧倒しだしています。特定の相場水準を目標とすると、市場の狙いうちにあいやすいのも事実です。

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